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養護教諭は子どもたちの心と体を支える教育者として欠かせない存在です。ただし、実際に働くことを考えると、給与や待遇、さらに具体的な仕事内容が気になる方も多いでしょう。
そこで今回は、初任給の相場や公立・私立による違いを整理し、キャリア形成の流れや日々のスケジュール、仕事のやりがいまで幅広く取り上げます。あわせて、資格取得の方法や教育系専門学校で学ぶ意義についても解説し、進路選びの参考になる情報をまとめました。進学や就職を検討する方に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次

養護教諭として働き始める際の初任給は、一律ではなく一定の幅があります。全国的な平均は18万〜21万円程度とされていますが、自治体や学歴、勤務する学校の種別によっても変動するのが実情です。ここからは、具体的に初任給の目安や公立・私立での違い、そして金額を左右する要素について整理して解説していきます。
横浜市で採用された養護教諭の初任給は、学歴に応じて総支給で約28万円から32万円程度が想定されます。短期大学卒や専門学校卒の場合はおよそ28万2,000円、大学卒は30万5,000円、修士課程を修了していれば32万5,000円とされており、初任給には学歴差があるようです。
この金額には、基本給のほか、教職調整額や地域手当、義務教育等教員特別手当などが含まれており、いわゆる総支給額として算出されています。加えて、扶養手当・住居手当・通勤手当なども別途支給されるため、実際の手取り額は勤務状況や家庭環境によって異なるのです。
また、同じ横浜市内であっても、小学校・中学校・高校・特別支援学校といった勤務先の種類でも手当の差により給与に差が出る場合があります。さらに、教員経験や民間企業での勤務経験がある場合は、一定の基準に基づいて加算されるケースもあります。
全国平均と比較するとやや高めの金額ですが、これは都市部における物価や自治体の給与水準が反映された結果です。安定した給与体系が整備されており、期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)も年間で4.60か月分支給されるため、長期的な視点で見れば安心感のある職業といえるでしょう。
公立校に勤務する養護教諭の初任給は、各自治体が定める給与規定に基づいて支給されます。そのため、同じ学歴や経歴を持っていても、地域によって月収には差が出ます。たとえば、横浜市では大学卒で約30万5,000円、短大卒で約28万2,000円といったように、全国平均よりも高水準であることが特徴です。
一方で、地方の自治体では月収が18万円台にとどまることもあり、物価や財政状況が初任給に反映されています。
ちなみに横浜市が全国的な平均よりも高いのは、地域手当や教職調整手当などの手当て等を含んだ総支給を提示しているためです。地方の地自体でもこれらの手当を加味すると実際には示した月収より10~20%高いなることが予想されます。
私立校の場合は、給与体系が学校法人ごとに異なります。都市部の私立校や大学附属の学校では、公立よりも高い給与が支給されることがありますが、小規模な学校法人では初任給が抑えられるケースも少なくありません。
横浜市の養護教諭の初任給は約28万~32万円ですが、実際年収にすると以下の様になります。
| 学歴 | 月額 | 年収 |
| 短大・専門学校卒 | 約282,000円 | 約4,374,000円 |
| 大学卒 | 約308,000円 | 約4,775,000円 |
| 大学院卒 | 約325,000円 | 約5,042,000円 |
年収には12か月分の給与の他に賞与(ボーナス)も含まれてきます。横浜市の養護教諭の場合は専門学校卒でも年収400万円を超え高い水準と言えます。さらに過去に他の職務経歴等や転職により年齢が他の新卒と比べると高い場合は、加算される場合があります。
参照)横浜市教員の給与と休暇

養護教諭の仕事は、保健室での応急処置にとどまらず、1日を通じて学校生活全体を支える幅広い業務で構成されています。ここでは、養護教諭がどのような流れで1日を過ごしているのかを時系列で紹介し、具体的な働き方をイメージできるよう解説します。
養護教諭の日常業務の中心は、児童生徒の健康管理と保健室での応急対応にあります。授業中に体調を崩す子どもや、休み時間にけがをする子どもが訪れるため、迅速かつ的確な処置を行う力が欠かせません。加えて、症状の背景に心理的な要因が潜んでいる場合もあるため、身体のケアだけでなく、安心できる環境を整え、丁寧に話を聴く姿勢が求められます。
日々発生するけがや病気への対応にとどまらず、家庭や教職員との連携を通じて子どもの生活全体を支える役割も担います。突発的な出来事に柔軟に対処できる力や、心身の小さな変化を見逃さない観察力こそ、養護教諭に必要とされる重要な資質といえるでしょう。
養護教諭の業務は、日々の応急対応にとどまらず、学校全体の健康を支える計画的な取り組みにもおよびます。代表例として健康診断があり、全校児童生徒の身体測定や内科検診、視力・聴力検査を年度ごとに実施し、その記録や事後指導まで担当します。さらに、インフルエンザや新型感染症への対応では、流行期に備えた衛生指導や校内の消毒体制づくりを行うなど、迅速かつ組織的な対応が不可欠です。
また、保健だよりの発行や掲示物の工夫を通じて、子どもや保護者へ健康に関する情報をわかりやすく伝えるのも大切な役割となります。年度スケジュールに沿ってこれらを同時並行で進めるため、繁忙期には多くの準備や調整が求められます。学校保健の管理は日常業務とは異なり、計画性と連携力を重視する点に特徴があるといえるでしょう。
養護教諭の1日は、児童生徒の登校に合わせた健康観察から始まります。朝は体調不良を訴える子どもの対応や、欠席連絡を受けた家庭とのやり取りを行い、その後は授業時間中に保健室で待機しながら記録整理や保健だよりの作成といった事務作業を進めます。休み時間や昼休みは来室が集中し、応急処置や相談対応で慌ただしく動き回る場面が多くなります。
午後は健康診断や保健指導など行事に沿った活動が入ることもあり、教職員と協力して全校的な取り組みに参加します。放課後は記録の整理や翌日の準備に加え、教員会議に出席して情報を共有する場合もあります。このように養護教諭は時間帯ごとに役割を変えながら、子どもの健康を一日を通じて支える存在として学校生活に欠かせない役割を果たしています。
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給与水準や待遇は進路を考えるうえで重要な要素ですが、養護教諭の魅力は数字だけでは語れません。ここからは、養護教諭として働くことで得られる“やりがい”について具体的に紹介します。
悩みを抱える子どもに寄り添うことは、養護教諭ならではの大きなやりがいです。たとえば、家庭の事情で情緒が不安定になっていた児童が、保健室で少しずつ心を開き、やがて自分から話しかけてくれるようになった事例もあります。学校生活では、体調不良だけでなく、人間関係や家庭環境など、背景に複雑な要因を抱える子どもも少なくありません。
そんなとき、保健室という安心できる空間で話を受け止めることで、子どもは次第に安心感を取り戻していきます。表情が柔らかくなり、学校生活への意欲を少しずつ取り戻す姿を見る瞬間には、深い達成感が生まれます。
養護教諭のやりがいの1つは、子ども個人にとどまらず学校全体の健康づくりに直接貢献できる点にあります。インフルエンザや季節性疾患に対する予防指導や、手洗い・うがいの習慣を促す啓発活動などを通じて、集団生活に欠かせない感染症対策を担い、校内全体の安心を守ります。
さらに、保健だよりの発行や掲示物の工夫によって児童生徒や保護者へ健康情報をわかりやすく伝える役割も果たします。加えて、教職員と協力しながら衛生管理や健康教育を進めることで、学校という組織全体の安全性と信頼性を高めていきます。こうした積み重ねが子どもの健やかな成長を支え、学校全体の活力へとつながるのです。自らの取り組みが集団の安心に結びつくという誇りは、養護教諭だからこそ実感できる大きなやりがいといえるでしょう。
子どもの“変化と成長”を間近で見守れることも、養護教諭という立場だからこそ得られる大きな魅力です。たとえば、腹痛を理由に教室へ戻れなかった児童が、通院や心のケアを重ねる中で、数週間後には給食当番を自ら引き受けるようになった場面に立ち会うこともあります。そのような小さな変化に気づき、寄り添い続けることで得られる感動は、言葉では言い表せないものです。
日々の中で見逃しそうなサインに目を向け、一つひとつ丁寧に向き合うことで、子どもは次第に自信を取り戻していきます。そして、笑顔で教室に戻る姿や、友達と関わろうとする前向きな行動が見られるようになると、その成長の瞬間を共にできたことに強い手応えを感じます。

養護教諭として働き始めた後も、経験を重ねることで給与や待遇、働ける職場の選択肢は大きく広がっていきます。ここからは、具体的にキャリアアップの方法とその先に得られるメリットを見ていきましょう。
正規採用されると、非常勤や臨時職員にはない安定した給与体系が整い、ボーナスや各種手当の支給を受けられるようになります。これにより生活設計や将来の見通しが立てやすくなり、長期的に安心して働ける環境が確保されます。さらに毎年の昇給制度があるため、経験を重ねるごとに収入が着実に増えていく点も大きな魅力です。
加えて、住宅手当や扶養手当、退職金制度など福利厚生の面も整っており、家庭を持ちながら働くうえでの安心感にもつながります。正規採用は給与の安定にとどまらず、長期的なキャリア形成へ直結する重要な段階といえるでしょう。養護教諭を本格的に目指すのであれば、正規雇用を前提にしたキャリアプランを描くことが欠かせません。
教員免許には「二種」「一種」「専修」といった区分があります。通常勤務する上ではどの区分でも差はありませんが、上位の免許を取得すると、管理職への登用や高待遇の求人にもつながりやすくなります。公立の場合は、校長などの管理職は一般教員とは別の給料表をもとに給与が決まったり、管理職としての手当も入ったりするので給与は高くなります。
専門学校や短期大学で二種免許を取得した場合、上位免許への切り替えは義務ではありませんが、キャリアアップを考える場合は、検討した方が良いかもしれません。
教員として経験を積むことで、毎年の昇給により給与、年収は上がっていきます。ここでは横浜市を例にして大学新卒の5年後の10年後の養護教諭としての給与を以下に紹介します。
※明確には示されていませんのあくまで推定値です。
| 年数 | 月額 | 年収 |
| 1年目 | 約308,000円 | 約4,775,000円 |
| 10年目 | 約 380,000円 | 約6,312,000円 |
| 20年目 | 約 455,000円 | 約7,549,000円 |
このように、養護教諭を長く続けることで年収アップも十分に見込めます。養護教諭の公立の教員採用試験合格は難しいですが、正規教員として働くことができれば、経済面の安定感はかなり高い職業となります。
参照)横浜市教員の給与と休暇

養護教諭を目指すうえで大切なのは、給与や待遇だけでなく、自分に合った学び方や働き方を見極めることです。ここからは、勤務先の違いや学び方の選び方、専門学校で資格取得を目指す具体的な方法について紹介します。
養護教諭としての働き方や待遇は、公立・私立、小中高・特別支援といった勤務先によって異なります。公立校では地域ごとの給与規定に基づき安定した収入が得られる一方、私立校は学校法人の方針によって手当や福利厚生が充実する場合もあれば、公立を下回ることもあります。さらに特別支援学校勤務では給与水準やボーナスが高く設定されることが多く、長期的なキャリア形成を意識する人にとって魅力的な選択肢となります。
また、教員採用試験に合格していない方でも、養護教諭免許を取得していれば公立学校の臨任として働くことができるので、正規雇用と近い条件で勤務することもできます。
一方で非常勤の雇用形態を選ぶと、柔軟な働き方が可能になる反面、収入や安定性に差が出やすいのが実情です。希望するライフスタイルや将来設計に応じて勤務先を慎重に見極めることが、納得できるキャリア選択につながるでしょう。
養護教諭を目指す際に大切なのは、どの種類の免許を取得するのかを明確にし、そのために必要な進学ルートを逆算して考えることです。免許には「二種」「一種」「専修」の3区分があり、最終学歴や学習年限によって取得できる範囲が異なります。二種免許は短大や専門学校で取得可能で、早期に現場へ出たい人に適しています。一方で一種免許は大学卒業、専修免許は大学院修了が条件となります。
短期間で資格取得・転職などの再就職を目指すなら専門学校、将来的に高待遇を視野に入れるなら大学や大学院進学といったように、自分のライフステージやキャリアプランに沿った学び方を選ぶことが、納得のいく進路選びにつながるでしょう。
横浜高等教育専門学校では、養護教諭二種免許状を最短2年間で取得できるカリキュラムが整っており、短期間で教育現場に立ちたい人にとって大きな魅力となっています。授業は実技や演習を重視しており、経験豊富な講師による指導を通じて現場で必要とされる即戦力を養うことができます。
さらに、教員採用試験に向けた対策も充実しており、模擬授業や面接・小論文対策など幅広く行われています。そのため、公立・私立を問わず多様な就職先に対応できるのが強みです。20代~40代・50代の入学者も多く、社会人のキャリアチェンジや学び直しにも対応しているため、年齢や背景に関わらず本気で養護教諭を目指す人を丁寧にサポートしています。効率的に資格を取得し、実践力を備えた人材として教育現場で早期にキャリアを築ける環境が整っている点は大きな魅力といえるでしょう。
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