Graduates Messages
卒業生メッセージ
高校卒業後、職業技術校に進み、資格を取り、美容師として働き始めましたが、毛染めの薬剤が体質に合わず、仕事を続けることができませんでした。転職した先の営業の仕事では会社の利益かお客様の満足かのジレンマに悩み、退職しました。 「人のためになる仕事をしたい」 アルバイトをしながら考えた結果が、小学校の先生でした。既に23歳でしたが、2年間、自分に投資してみようと気持ちを固め、叔母の母校でもある横浜高等教育専門学校に入学しました。
久しぶりの学生生活は懐かしさとともに少し、くすぐったい気持ちもありました。想像以上にいろいろな経歴の学生がいて、居心地はとても良く、みんな目標もはっきりと決まっていました。そんな仲間と一緒だったことが、教員採用試験に向けて2年間頑張れた理由の一つだと思います。 当時はアルバイトもしていたので、放課後はまずアルバイト先に行き、アルバイトが終わって午前1時に帰宅。それから午前3時まで勉強。朝7時に起きて、学校に通う毎日でした。この2年間で自分がどこまで頑張れるか分かりました。入学時は、友達を作りに学校に行くのではないから、「自分だけが教員採用試験に受かれば良い」と思っていました。でも、一緒に勉強しているうちに、「みんなで合格しよう、一緒にやろうよ」という気持ちに変化し、みんなで励ましあい、助けあいながら勉強しました。 時には放課後クラスの仲間と食事をして、模擬授業のことを話し合ったり、休日にはオートバイでツーリングをしたりして、リフレッシュすることもありました。 そのときの仲間たちも今、横浜や千葉で教壇に立っています。暑い夏休み期間中に行っていただいた教員採用試験二次試験対策の模擬面接が今も忘れられません。部屋に入る瞬間から、面接官役の先生からすごいプレッシャーがかかります。「それで…」「結局あなたは何が言いたいのですか」。頭の中に準備していたものが吹き飛んでしまいます。これを経験すれば、どんなプレッシャーのかかるような面接でも大丈夫です。実際の面接は何も怖くありませんでした。
教壇に立って4年目。1年生から6年生までさまざまな学年やクラスの担任をして、経験から児童の発達の様子が分かるようになり、「こういう子どもがいて、こういうことをした」「こういう授業をしたら、こういう反応だった」ということが、専門学校時代、授業で先生方から教わった話とつながるようになってきました。「今、現場ではそれが求められているよ」と先生方がよくおっしゃっていた問題解決的学習も分かるようになりました。横浜高等教育専門学校で学んだことが本当に役に立っています。 学校では担任をしている児童だけではなく、以前に担任をしていた児童も声を掛けてくれます。年賀状に「先生、こういうことを教えてくれたのを覚えている」と書いてくれたり、「来年も島田先生に担任をしてほしい」と保護者の方から言われたりすると、先生になって本当に良かったと実感し、その仕事の責任の重さを感じます。私は小学校の先生になるまで回り道をしてきました。でも、回り道をしたからこそ、得られたものも大きかったと思います。
児童科初等課程 2010年卒業
横浜市立小学校